しーしー奮闘記! 〜保育園の中心でコミュニティデザインを叫ぶ。〜

こどもを中心としたまちづくり。保育園を、コミュニティのハブにする。こどもが歓迎される社会をつくる。一人ひとりに居場所と役割がある地域をつくる。そんな使命を掲げるブログです。

Beyond Lab #1 の振り返り 

昨日は、いつも朝活仲間のふたせんさんと、温めていた学びの場をスタートした。

なによりスタートを切れたことの喜びは大きいものであるが、記憶の新しいうちに、心に残った事と、場の設計について振り返っておきたい。

 

※今回の場を「Beyond」と銘打った経緯は、ふたせんさんが書いて下さっている。

 

www.kesuke03.xyz

 

備忘録として、自分の学びを以下に記す。

①とにかく動く。動きながら考える。
 〜失敗を恐れない、むしろ失敗の数ほど成長があると言う姿勢〜

 税所さんの話を聞いて、自分が一番刺さったこと。それは、考える事も大切だが、考えているだけでは、誰にも何も伝わらないし、それでは失敗を経験する事もできない、すなわち成長の機会を逸しているということに繋がる。

 「動く」=自ら学ぶ、人に会いにいく、やりたいことは一人でもやる、1人で出来ないなら仲間を集める。

 「動きながら考える」=なぜ自分はそれを学びたいか、会いたいのか。そして、現実の壁にぶつかったときに、なぜできないのか、どうやったらできるのかを考える。

 印象的だったのは、「バングラデシュでのプロジェクトを持続可能な形にするため、現地での人材をどのように得たか」という問いに対して、とにかく人と会った。ダッカ大学の学生と100人会って、その中で、一番事業に共感し、持続できると思える人を選んだと言っていた。やはり、出会いは運だけでなく、そこにもがき続けた足跡があるんだ。

 

 会が終わってから早速読んだ著書の中にも、「失敗」の捉え方についてこんなフレーズがあった。※共著の中竹さんの箇所。

 ×失敗は恥ずかしい ⇒       ◯失敗を恐れて挑戦しない事が恥ずかしい

 ×失敗とは、成功しない事である ⇒ ◯失敗とは、成功を目的化することである

 ×失敗とは、成功しない事である ⇒ ◯失敗を失敗と認めない事が最大の失敗だ

 ×失敗したら、ゲームオーバー  ⇒ ◯失敗は、もう一度始めるチャンス 

 

失敗から何度でも立ち上がる僕らの方法

失敗から何度でも立ち上がる僕らの方法

 

 

 

②教育・子育ての深いところについて、共に考えられる場(しかもそれが地域の中で)って価値だ! 

 今回の参加者は、教師をしている人+子育てをしている人の割合が半々くらいだった。
 いわゆる学校の中では、どうしても教師と親という関係は適度(過度?)な緊張関係があって、同じ目線で子どものことを語ることが難しいのは構造上致し方ないのかなと。
 そして、親同士であっても、「受験どうする?」とか、「習い事どうする?」とかいう超目の前にある現実的な話や、実利的な話は情報交換をするかもしれないけれど、「これからの子どもたちにとって必要な資質や学びってどうだろうね? 人として幸せになって欲しいと願っているけれど、そのためにどのようなマインドセットが必要で、一番身近な大人である親、そして教師はどうあるべきだろうか」って話をなかなかする機会はないと思う。

 今回は、子連れで来てくれた親子、そして妊娠中の先生も参加をしてくれた。子どもができる前と出来た後で、こんなにも人って変わるんだと言うくらい価値観がガラリと変わった。特に、家で1人で子育てをしている状態の「自己有用感・自己肯定感の欠如」を話していたのが印象的だった。これまでにモチベーション高く、自ら研修や研究に参加していた人だからこそ、余計に、その社会と断絶していることの苦しさが大きいとのことだった。

 子どもが生まれたら、研修などには参加しずらくなって、だんだん足が遠のいていく…それってとても勿体ない事じゃないか!!!そんな時にこそ、こうした地域でフラット参加できる学びの場をきっかけに学ぶ事の楽しさを再認識し、新たなスタートラインに立てるきっかけになればと願う。

 

③ナナメの関係をたくさん作る 〜多様性の確保〜

これは、参加者の属性の大切さについて。学びを得る上でも、暮らし方、働き方がイロイロな人がいるほうが出てくる視点も面白い。

Beyond Laboでは、「教育」という狭い世界だけに閉じるのでなく、社会に開かれた学びの場を創りたいという狙いがあって、業界の壁をbeyondするというのが大きなテーマの一つ。
だからこそ、場のお約束として、「チガイ」を楽しむという視点を入れている。

 

今回も、リノベーションのお仕事をされている方との対話の中で、「お金を生み出す仕組みについて学べること」「自分の幸せを自分で選んで決められること」こうしたことを子どもたちに伝えていきたいと話が出た。これは教師だけの視点では出てこなかった意見だろうし、全てを学校という現場に任せるのではなく、家庭・社会のなかでも、こうした経験ができる場を用意していくことが必要だという意見でもあった。

誰しも子どもたちには幸せになって欲しいと願う。ただ、そのためには、その子自身が何を幸せと考えるか、そのためにどう考え、行動するのかという点に尽きるし、大人はそのサポートはできても、人生を変わることはできない。

 

こうした多様性をもった場で対話をしていると、様々な角度からの意見・感想があることに気づき、自分自身を俯瞰し客観的に捉えるキッカケになったり、目の前の子どもたちの事も少し引いてみる事ができるようになるのではないだろうか。

 

最後に、1人のお母さんの感想と、それを受けた別の方のbeyondアクションが印象的だったので、それで締めくくる。

「日本って、子どものことを人前で褒めたりしないよね」

「これからは、我が子の自慢を積極的にしたいと思う」

 

友だちや仲間と集まって、家族の自慢って、なかなか聞かない。むしろ不満や愚痴の方が多い気がする。もちろん、思ってもないことを褒めたりすることは逆効果かもしれないけど、自分が、夫・妻や、子どもの素敵だと思う点を素直に話せる場って、(人間関係のややこしさもあるだろうが)貴重なんだろうな。

 

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また、内容とは別に、

場の運営に関して、以下の点を今後検討していきたい。

 

①90分という限られた時間の使い方。 〜あくまで対話メインで〜

 税所さんの話を20分少しでしてもらうには、その壮絶な体験記を語ってもらうには時間が全然足りず、本当は1時間は話してもらいたかった。
 しかし、あくまで主眼を置いているのは、Beyonderの話を受けて、私たちがどうあるか(どう動くか)という点。つまり、自分は何に感銘を受けて、自分の人生・暮らし・働き方と照らし合わせたときに、どう目標設定し、1歩動き出すか。
 この点、Beyonderの背景を深く理解しておくには、事前に本を読んだり、記事を読んだりすることで予めフォローできる。(ただし、同時にふらっと来れる学びの場であることも重要であるから、これを必須にしたりすることはしたくない。あくまで隙間時間にちょっと目を通しておけたらレベル)

 [参考]今回の時間配分

  ①15分…オープニング
  ②10分…チェックイン
  ③25分…インプットトーク
  ④10分…質問
  ⑤20分…対話
  ⑥10分…クロージング(振り返り)

  ⇒重視していきたいのは、⑤・⑥。冒頭の時間を初回のため多く取ってしまったが、次回以降はやや圧縮する等、検討していきたい。

 

②互いの学びのシェアの方法。

これは今後工夫していきたい。同じインプットを聞いても、何が印象に残り、どう自分の人生・暮らし・仕事に生かしていくかは全く異なる。それこそが、1人で本を読んでいるだけと違う部分で、こうして場に集う価値だと思う。

その学びを、一人ひとりで掘り下げる時間と、少人数でシェアする時間を持ってもいいと感じた。特に、感想ですらも、人の影響を大きく受けやすいので、まず最初に1人で少し考えるってところがポイントかなと。

例えば、話を聞きながら、「印象に残った部分」と「質問」をそれぞれ付箋に書いていく(色を分けて)。話が終わったら、その印象に残った箇所と、質問(モヤモヤしたところ)をそれぞれ見えるように貼る事で、実現できそうな気がする。検討したい。

 

③Beyonderの声かけ、Beyonderへのお礼

Beyond laboは、スピーカーを講師として捉えるのではなく、beyonder=「越えている人」としてお呼びしている。自分自身や、過去・現在、常識・価値観、狭い人間関係をぶちやぶってくれるインプットを期待している部分はあるが、あくまで互いに学び合うという対等な目線、双方向の関係づくりを大切にしたい。

 だからというわけではないが、謝礼がほとんどない。(参加費を抑えてフラッと来れる場でもありたいので、謝礼が出せない、と言ってもいい)

 それでも、こういう学びの場を面白がってくれる方を探している。今回の税所さんは、お誘いに二つ返事でOKしてくれたが、なかなかレアなケースかもしれない。

 今回、税所さんの話でも、「a.自分の話したい話をさせてもらえる場」「b.一方的に喋るだけでなく、その後に対話の時間を持てる場」に価値を感じてくれていたようだ。…おまけとして、著書の手売りができる笑

 特に、aに関しては、本や記事は、過去の一定の成果に対して書き留めているので、現在進行形のプロジェクトや、その過程でどのような失敗や経験をしているのか、課題を感じているのかを話してもらう事ができる。今回は、自分がこれから子育てを迎える中で、男性の働き方・育児休暇等についても関心があるということだった。全部を話題にすることはできなかったが、こうした著書の聞きたい話題に焦点を充てるのも、斬新な切り口になるうると思う。

 

追記。地域の学び場を作る視点から、できれば映像配信も行いたい。

 

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長くなったので、以上で。